※PLキャラクター(プレイヤーキャラクター、略してPC)の能力等はこちら(別窓で一覧ページが開きます)

 

01 依頼と遭遇

2191.03.01 AM07:33〜(海王星周辺宙域)

 

 

BGM ハンガー(R-TYPE FINAL

 

 

 太陽系外周部、最果ての惑星。秒速2000kmの突風が常に吹き続ける、辺境の惑星・海王星。

 その周辺宙域を行く、一隻の巡航艦。その中から、物語は始まります……。

 

 

GM 「さて、みなさんは自由傭兵とはいいますが、実働員はこのPCNPCを含めて5人という、とても小さな規模の団体ですが……」

ユージ 「でも、質はかなり高いですよね?」

GM 「ええ。5回は実戦を経験して、そのどれでも勝利や成功を収めていますからね。その功績もあってか、新型の機体も配備されていますし」

ガリレイ 「そういや、この部隊の名前はどうしますかね?」

テイトク 「せっかくだから、前の(前日に行った別のテストプレイ)設定を引き継いじゃっていいですか?」

ガリレイ 「別にいいんじゃないッスかね?」(←テイトクとガリレイのPLは前日のテストプレイにも参加済み)

GM 「……え? あの名前で行くんですか?(汗)」

テイトク 「ええ、あの名前で(キリッ)」

GM 「……となると、あのー、部隊の名前が『ザブングル突撃輸送兵団』になりますけど(笑)」

ユージ&ケイ 「ザブングルっ!?(笑)

 

 

 前日行ったセッションでは、「こちらはリプレイにはなりません」とGMが事前に言ってしまったばかりに、主にキャラクター名や部隊名が大変自由なことになっておりました(笑)。

 ちなみに名前の由来ですが、前日テストプレイのPLの間で「早く荷物を輸送艦で運ぶ便利屋」という話が、「疾風のように」⇒「ザブングル」という話になってしまいまして……。それなら「ブルーゲイル」とかにしなさいよ、との絶叫も響き渡ったのですが、なぜかこの名前で決定してしまったのです。

 

 

GM 「本当にこの名前でいいんですか?(汗)」

ガリレイ 「しかも、巡航艦になったのにまだ輸送兵団ってことに(笑)」

ケイ 「私は一向に構わん!!

ユージ 「ならば私も構わん!!

GM 「えーと、じゃあ『ザブングル突撃輸送兵団』ということで……(汗) まぁ、この『ザブングル突撃輸送兵団』は、前回のテストプレイの話なんですが、木星圏で大活躍しましてね。億単位の大金をいただいたんですけど、それを無計画に使いまくって開発レベル2の機体とかも取り寄せたんですが、そしたら一瞬でなくなりました(キリッ)」

テイトク 「ぉおおおおおい!?(汗)

GM 「そんなこんなで『実家に帰らせていただきます!』と抜けたメンバー、新たに入ったメンバー、別のところに稼ぎに行ってるメンバーなどなどがおりまして、今現在はこのような構成になったワケです。そして突撃輸送団ですので、いつものごとく輸送のお仕事で、『銀河旋風ブライガー』のごとく宇宙を飛び回っていた……ワケですが」

ガリレイ 「お呼びとあらば、即参上!

ユージ 「大惨事の方の惨状ですね、分かります(笑)」

GM 「そんな名前も売れてきたあなた達に、輸送以外の依頼が舞い込んできます。海王星の衛星に最大のサイズのものでトリトンという天体があるんですが、そのトリトンの周回軌道上にあるコロニー・トリトンYというところでの駐屯任務の依頼が来ます。あ、メモらなくてもいいですよ、メモるならこちらの資料にメモってください(全員に下記の資料を配る)」

 

 

 というワケで、PL全員に下記の資料のコピーが配られます。

こちらも今回の舞台となるトリトンYの解説や構造などを、マスターに口頭で確認せずともいつでも確認できるようにしつつ、空欄にいろいろとメモや伏線らしき出来事などを書き込めるようにするための資料です。TRPG初心者の人はGMへの質問なども遠慮しがちかと思いましたので……。

 ちなみに、人口分布などは実在する某市町村のデータを、一部いじりつつ借用しています。

 

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-09 13-51-24-356.png

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-09 13-51-43-915.png

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-09 13-52-14-581.png

 

 

GM 「資料にも書いてある通り、太陽系最外周のエッジワース・カイパーベルトに紛れそうなレベルの、ものすごい辺境のド田舎です(笑)。現代日本で例えれば、道端を歩いてたらビニールハウスとかがたくさん見られるような、それくらいのレベルの田舎の市町村くらいの規模だと思ってください」

テイトク 「本当に田舎なんだなぁ(汗) 我々の現代日本と、ほとんど文明的にも変わらないレベルですね」

ユージ 「平和そうでいいですな〜」

GM 「その分常駐戦力どころか軍の基地施設もない場所ですので、ここに2か月ほど在住していただきたいのです。金額については2か月で20クレジット、現代日本でいうところの2000万円が支払われます」

 

 

 ちなみにこの世界の通貨はcoin(1coin=現代でいうと100円)とcredit1credit=現代でいうと100万円)。自動販売機などの画面には、なんだか現代日本のゲーセンでよく見るような、「INSERT COIN(S)」という表示が出ています。

 もっとも、現段階のルールブックではこのお金が重要視される場面はほとんどないので(R戦闘機を買えるルールなども存在しません)、あまり所持金の金額にこだわる必要もないかと思われます。PCが自由に使えるお金のルールに関しては、「ワールドガイダンス」の項(P083)をご参照ください。

 

 

テイトク 「仕事の詳細は、どんな感じなんでしょう?」

GM 「とりあえず駐屯してもらって、万が一バイドとか来ちゃったら倒して、というレベルです。来るかも、という目測があるワケではなく、戦力がないというのは住民の不安要素になりますので、慣例的に傭兵を雇っているんですよ」

ガリレイ 「ああ、じゃあほとんど戦わなくてもいいのか……」

テイトク 「冥王星のグリトニル基地からは……遠いんですね。バイドが来ちゃったら、対策取れないだろうなぁ」

GM 「(白々しく)え? バイドなんて来るワケないじゃないですかぁ。ジェイド・ロスが活躍したおかげで、バイドは全滅したんですよぉ?」

ガリレイ 「……というのが、世間の認識なんですね(嘆息)」

 

 

 伝説の英雄、ジェイド・ロス提督。この現世界(『TACTICS』世界)においての第一次バイドミッションを、少数精鋭の艦隊によるバイド帝星宙域への突入により鎮圧、太陽系内のバイドのほとんどをそれによって活動停止に追い込んだ、この世界の救世主。

 しかしその後、この若き英雄がバイド帝星宙域から帰還したという記録はなく、彼らは尊い犠牲となった、というのが、この世界における世間や軍部での通説です。……『TACTICS』や『TACTICSU』をプレイすると、その後ジェイド・ロス提督とその艦隊がどうなったのかが分かります。分かってしまいます。

 

 

ケイ 「しかし、なぜ我々が雇われたんですか?」

GM 「名が売れてきているわりには、小規模なので安めの金額で雇える、というのが理由ですね。ちなみに衣食住昼寝付き、戦闘が起こらなければこのお金はそのまま休んでるだけで総取り。バイドがコロニーを襲撃してくるなんてジェイド・ロスの活躍以来起こっていませんから、非常に好条件ですね」

一同 「おぉ〜……」

ケイ 「田舎だから、メシが美味そうですね(笑)」

GM 「普通に放牧とかもしている街並みですからね。自然食品の宝庫でしょう」

ユージ ヒャッハー! 新鮮な肉だぁー!

GM 「まぁ、マザー牧場的なものもあるレベルでしょうな(笑)。田舎で2か月のんびり駐留しているだけで、2000万円ですからね。あ、もちろん維持費や燃料費は別、万が一出撃となった場合は弾薬費とか全部、特別手当だって出ます」

ユージ 「おお、おいしすぎる! 受けざるを得ませんよ!?

テイトク 「それじゃ、2か月間ということで契約を……あ、依頼者は村長さんですかね?」

GM 「村長というより、コロニーの代表者ですね。採掘コロニーなので、労働組合のような組織が町内会のような自治体になっていまして、その代表者といったところで……こんな人です(下イラスト参照)」

 

 

GM 「名前はグリエルモ・マルコさん。イタリア系ですね。30代後半くらいですが、だるそうにしているオッサンです」

ガリレイ 「選挙とかで選ばれた人なの?」

GM 「いえ、一応選挙はあるんですが、ほとんど世襲制です。このコロニーを取り仕切ってきたマルコ一族が、代表者を代々やってる感じですね。で、通信に出るワケですが……『あー、まぁそんな感じなんだが頼めんかねぇ? どうせいっつもヒマなんだろ、あんたら傭兵っつーのはぁ?』」(←以降も同じく、PL、あるいはGMのキャラクターがセリフを発してロールプレイする場合、セリフ部分は『』で囲んでいます)

テイトク 「(イラッ☆)『まぁ〜〜〜〜、そんなにいっっつもヒマってワケじゃあないんですけどねぇぇ〜〜〜〜?』」

GM/マルコ 「『あん? 二か月ゴロゴロしてりゃ金がもらえるんだ、文句なんぞあるまい?』」

テイトク 「『まぁ〜、最近大きな仕事を終えたばかりではあるんですけどねぇ、せっかくですからご依頼受けさせていただきますよぉ〜?』」

GM/マルコ 「『ああ、そりゃありがたい。燃料費とかは別経費で出すし、居住施設も貸し出すからの。それじゃあ早速来てくれぃ』と、いろいろ無礼にしゃべったあげく一方的にぶつん、と通信を切る感じですね」

テイトク 「まぁ、田舎大将だしこんなもんだよねぇ〜……」

ユージ 「性格悪そ〜(汗)」

 

 

 非常に腹立たしい(GMがノリノリでロールプレイしました)態度のマルコですが、好条件には変わりなし。

というワケで、一同はトリトンYに向かって艦の進路を取りました。

 

 

ユージ 「天然もののステーキが食いてぇなぁ……(じゅるり)」

ガリレイ 「多分この時代だと、普通に食べる食材は大豆タンパク質の合成食材だったりするでしょうしね」

GM 「では、向かっていく間に1日ほどありますが、事前に調べておきたいことなどはありますか?」

テイトク 「一応、その周辺で何か事件などが起きていないか調べておきます」

GM 「ほほう。では判定を行っていただきましょう。《情報処理》のスキルを使った判定で、修正はなしでどうぞ」

テイトク 「了解! 《情報処理》で使う特性値は知性値で35%、そこにスキルで+20%だから……目標値55%。(D99コロコロ)はい、出目8と1で18。成功ですね」

ガリレイ 「天性が大胆不敵だから、ゾロ目だったらクリティカルだったんだけどなぁ〜」(←贅沢)

GM 「それなら普通に情報が手に入りますね。ここ最近、太陽系外周部のあちこちで何かよからぬトラブルが起きているらしいのですが、なぜか詳細情報が流れてきません」

テイトク 「が、外周部!? うーん、クリティカルしたらもっと細かい情報が入ったかなぁ……残念」

 

 

 戦闘以外の場面でも、判定にクリティカルで成功すれば、数字で成果が表れる判定ならばその数値を2倍に、数字にできない場合でも、GMの判断でより多くの成果が得られます。ただし逆にファンブルしてしまうと、情報が得られないばかりかGMの裁量で事態が悪い方向に向かうこともあるので(調べものに使っていたパソコンが壊れる、情報収集してたら町のチンピラにからまれる、など)、厄介な場合は残機ポイントで判定をやり直した方がよいでしょう。

 

 

GM 「まぁ、外周部とはいっても冥王星レベルのところですので、海王星周辺でその報告は入ってませんね」

ユージ 「トリトンYに向かう途中、通り過ぎていく艦船などはありますか?」

GM 「完全に田舎な上に主要な航路でもありませんし、交易も寂れてますから、時たまオンボロな輸送艦とすれ違う程度ですね。軍艦などは一回も見ません。むしろこんな辺境で巨大なヴァナルガンド級巡航艦を見て、相手の方が驚いていることでしょう(笑)」

テイトク 「まぁ、それなら大丈夫かな? そのまま向かいます」

GM 「では、トリトンYまであと数時間といったところまでたどり着きます。特にトラブルもなくここまで来れました」

ガリレイ 「『……ああ、そろそろ新しい女の子とかと出会いたいなぁ……』」

テイトク 「『誰かこいつを拷問にかけろ。あ、いや私が拷問する(笑)』」

GM 「まぁ、今日も今日とてお食事の時間、下っ端のシエスタが『ごはんッス〜』と皿を両手に食堂に持ってくる感じですね」

ユージ 「『お前は一人で食い過ぎなんだよ(汗)』」

GM/シエスタ 「『いえいえ、これ全部とか食べないッス! 皆さんの分を持ってきたんスよ〜』」

テイトク 「ちゃんと肉入り?(笑)」

GM 「ああ、珍しく肉とかちゃんと入ってますね!」(←前日テストプレイの時は、持ってきた食事は『カウボーイビバップ』に倣い、問答無用で肉抜きチンジャーロースーでした)

 

 

 などとのんきに、食事を皆で始めようとした矢先……。

 

 

 艦に、いきなり衝撃が走ります!

 

 

BGM ボス(生物系)(R-TYPE FINAL

 

 

一同 「おおっとぉ!?

ユージ&テイトク 「⇒驚愕する!

GM 「で、シエスタは『わ〜!?』と、あつあつチンジャオロースーの皿を皆さんの方に投げ出してしまいますね(笑)」

ユージ 「あちぃぃぃぃぃぃぃ!?(汗)」(←問答無用で被ったようです)

ガリレイ&ケイ 「敏捷値の判定で避けます(笑)」

GM 「ふむ、判定してよかろう!」

ガリレイ 「(コロコロ)成功!」

ケイ 「(コロコロ)02で避けました!」

テイトク 「(コロコロ)敏捷値10じゃ避けられないなぁ(汗)。『あっちぃー!!』」

GM 「しかし熱がってる場合でもありませんよ? 艦内にヴィーヨン、ヴィーヨンとアラートが鳴り響き始めます。このアラートは敵襲です」

ガリレイ 「R戦闘機の格納庫にダッシュします!」

テイトク 「まずは情報確認!」

GM 「すぐ分かりますね。有視界距離内に、バイド反応少数

テイトク 「ばッ、バイド!? いきなりぃぃぃ!?(汗)」

ユージ 「外周部の防衛部隊は何をやってるんだ……(汗)」

テイトク 「まったくだ! いや、亜空間潜航でここまで来たのか?」

GM 「その通り、このバイドは亜空間から出現したようです。ただまぁ、こうした野良バイドとの遭遇はごくごく稀ですが、太陽系外周部ではあることで、そんなに驚くべきことでもありません。頻度は稀でも、通常兵器では太刀打ちできる相手じゃありませんので、万が一のために皆さんのようなバイドとも戦える輸送兵団や、商隊の護衛の需要があるワケですね」

ユージ 「ええい、とりあえず距離は!? 有視界内だと!?

GM 「では、戦場のMAPで解説しましょう」

 

 

 『R-TYPE TRPG』のR戦闘機での戦闘は、6角形のヘクスを繋ぎ合わせたヘクスマップを用いて行います。角度的には『TACTICS』シリーズで使われているのと同じく、シューティングシリーズを踏襲した、横スクロールシューティング風のサイドビューで見ることになります。

 というワケで、以下のようなMAPと敵の配置がGMからPLに示されました。敵の配置位置はMAP右側。これを確認した上で、GMの指示により、MAP左端にPL側は好きなように戦力を配置しました。

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 00-34-24-331.png

なお、敵の略語と機体のデータは以下の通りです。

 

BS α=バイド・システムα、 BF=バイド・フォース

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 03-18-54-921.png

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 03-19-08-906.png

 

リボー

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 03-18-33-420.png

 

ボマー=ストロバルトボマー

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 03-20-50-476.png

 

GM 「敵はみんな大好きリボーさん(すごくザコ敵という意味で)、そして今回テストプレイで初登場・開発レベル2のストロバルトボマーさん、そしてその後方に控えるように、バイド・システムαのフォース付きですね」

ガリレイ 「なるほど、敵にも波動砲があるな……」

ケイ 「ストロバルトボマーの攻撃で、いきなりバイド汚染という可能性も……」

テイトク 「いや、命中率は低いし艦載すれば直せるから、余裕余裕!」

 

 

 ストロバルトボマーの武器は開発レベル1のストロバルト同様に特殊で、PL側のR戦闘機に攻撃が命中すると、自動で機体の「バイド係数」を1段階上昇させる追加効果を持っています。

 機体がどれくらいバイドの影響を受けているかを表わすバイド係数には、影響なし・E級・D級・C級・B級・A級・S級・BYDICの段階があり、B級まで達してしまうと、機体がバイド化したり、パイロットにバイド汚染が起こる可能性が出てきます。このザブングル輸送兵団の機体はバイド係数が影響なし〜E級なので、34発の攻撃を受けるとこの段階になってしまうわけです。

 しかし上昇してしまったバイド係数は、B級に達する前なら艦船に機体を艦載して除染作業を行うことで、1ターンごとに1段階下げることもできます。テイトクが言う通り、この2機のストロバルトボマー程度では、彼らをバイド化に追い込むことはまず無理でしょう。除染のために艦に帰る手間は発生しますが、そもそもバイド機体には(通常は)パイロットが乗っていないため、命中や回避は機体の数値そのままで判定するので……。

まぁ、どうなるかはこれから実際見てみれば分かるでしょう。

 

 

テイトク 「この場合はまぁ、ボマーの索敵が3あるのが怖いけど、戦術は簡単だね。中央あたりの岩礁地帯の間で使って非破壊性フォースを使って壁を展開、バイド・システムαのチャージ武器だけが怖いから最優先で止めること!」

ユージ 「一撃で沈めたいところですなぁ……バイド機体だから回復するけど」(←バイド機体は自軍ターン開始時、機体の耐久力などを自動で回復する)

ケイ 「そこはコンビネーションで行くしかないでしょう!」

GM 「まぁ、ここはルール勉強用のチュートリアル戦闘みたいなもんですから、突っ込んでも大丈夫だとは思いますよ?(←ぶっちゃけた)」

テイトク 「うーん、でもこれ、亜空間に潜航してる機体とかいそうだけど……」

GM 「それは……って、皆さん亜空間ソナーがある機体を持ってませんね。じゃあそこは分かりませんな(笑)」

 

 

 亜空間に潜航している敵は視認できないため、MAP上では見えません。GM側がひそかに位置をメモで管理し、もし亜空間に潜んでいる敵機にPL側の機体が不用意に近づくと、いきなり現れて奇襲をしかけてきます。 なお、PL側も亜空間からこの奇襲を仕掛けることができますが(通称・亜空間カウンター)、その場合はGMが「その機体は見えていない」という想定のもと、敵機を動かします。

 有効範囲内に亜空間に潜む敵がいた場合、その位置をマーキングしてくれる亜空間ソナーは、開発レベル2の偵察機アウル・ライトの装備で、残念ながらザブングル突撃輸送兵団は所有していません。が、GMの口ぶりから亜空間機体はいないと判断し(というかそれは警戒しなくてもいいと暗に伝えました)、PL側は非破壊性フォースを盾にした通常の戦術を立案したようです。

 

 

テイトク 「まぁ、亜空間機体が出てきてもみんなで出てきたところをボコボコにすりゃいいんだ!(笑) あ、みんな艦載状態で出撃する?」

ガリレイ 「艦載しておけば、艦が動いたあとにそこからさらに出撃して移動できるんでしたっけ。ヴァナルガンド級に3機収納できるなら、POWアーマー改以外の戦力は全部艦載して、一気に前線に運んでもらいましょうか」(←フォースは本体と合体中ならば本体と一緒の1機体と数えるので、3機全員がフォースと一緒に艦載できる)

テイトク 「OK、ではそれで!」

GM 「では、戦闘開始ですな!」

 

 

BGM STAGE1 狂機(KYO-KI)(R-TYPE DELTA

 

 

 人類の敵、バイド。悪夢の先兵たる存在。

 

 しかし、現れた「奴ら」は知らなかったのだ。

 

今、目の前にいるその「獲物」であるはずの存在が、常識を凌駕する狂気的科学の産物、人類の最終兵器たちであることを。

 

 

第1ターン

 

 というわけで、R戦闘機での戦闘開始です!

 ターン制の本作のR戦闘機戦闘では、まずはターンの頭、最初にPL側代表とGM2D66面体サイコロ2つ)を振り、出目の合計値が高い方が先攻・後攻を選べる権利「イニシアティブ」を獲得します。

 

 

ガリレイ 「ここで《戦略眼》を発動すれば、イニシアティブ決定時のサイコロに+1D6するか、固定値で+3のボーナスをもらえますけど……今はまだ戦闘になる距離でもないし、いらないでしょう」

GM 「戦闘の流れ自体はサポートシートに書いてあるので、初心者のお二人はまずは見ながら学んでくださいな〜」

テイトク 「では、代表してこの私が!(2D6コロコロ)う、5……」

GM 「(コロコロ)6! というワケでGM側が勝ちましたので、先攻か後攻かを選ばせていただきます」

ガリレイ 「でもまぁ、バイドは何も考えずに……」

GM 「そうですね、凶暴性に任せるままに先攻を選択! 本来は後攻を選んで、相手の出方を見るのが定石なんですけどね」

 

 

 先攻をとった陣営は、一気に全所属機体を好きな順番で行動させることができます。しかし状況によっては、相手に後攻を選ばれたことですべての機体を相手より先に動かさざるを得なくなり、悠々とその移動に対応されてしまったりもします。

 どちらにしろ、イニシアティブは取った側がかなり有利です。スキル《戦略眼》はぜひ、PCの誰かに持たせておくといいでしょう。

 

 

GM 「というワケで、全機体が行動します。ほーら、全機つっこんできましたよぉぉぉぉぉ」

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 04-29-47-964.png

 

 リボーは移動力4、ストロバルトボマーとバイド・システムαは移動力3の機体です。リボー4機は目の前の岩礁地帯の下、ボマーとシステムαは上から進軍してきます。

 なお、特に移動力を削ぐ特徴などがなければ、移動は1ターンに機体の移動力と同じヘクスまで行えます。さらに停止した場所で、左右どちらを向いているか、機体の方向転換も自由に行って構いません。敵に背面を見せてもペナルティーなどはありませんが、チャージ武器は機体の前方にしか撃てないという制限があります。

 また、フォースは本体と合体中は、本体に追随して動きます。さらに移動後、本体とフォースを切り離してフォースのみを単独行動させて、さらに移動させることも可能ですが、ここではシステムαはそれを行いませんでした。バイド・フォース単体の移動力は2しかないので、合体したまま運んでもらう方が有利だからです。

 

 

GM 「というワケで、こちらのターン終了。最後にシステムαがチャージを一段階溜めまして、そちらのターンになります」

 

 

 チャージ武器は、それぞれに定められたチャージ段階までチャージを溜めないと使用できません。自軍のターン終了時、このチャージは1段階自動で溜まります。バイド・システムαの場合、必要なチャージは「3ターン」なので、あと2回ターン終了を迎えないとチャージ武器は使用できません。

 また、このチャージ段階は、1点でもダメージを受けると0になってしまいます。相手がチャージ武器を持っているなら、なんでもいいので攻撃を当て、チャージを阻止しなくては大変なことになるでしょう。

 また、チャージ武器が使用可能な相手にチャージ武器で攻撃し、生き残らせた上にこちらが相手のチャージ武器の範囲内にいる場合、敵のチャージ武器で反撃されます。かなり手痛い反撃となりますので、注意が必要です。

 

 

テイトク 「じゃあこちらのターンだね。まずは艦が下に移動しつつ前に出て……と。ここでみんな外に出ておかないと、チャージが溜まらないからねぇ」(←亜空間にいるか艦載中のままターン終了を迎えた機体は、チャージを溜めることができない)

ガリレイ 「艦が動いたところで、全機敵が次のターンに突っ込んできても集中攻撃されない位置に動きましょう」

 

 

 このターンは各機がMAP左側に展開しつつ、POWアーマー改がまっすぐ3ヘクス直進するのみで、戦闘は発生しませんでした。各機体ともにチャージを溜めて、PL側の後攻ターンが終了。次のターンへと移行します。

 なお、機体は移動したヘクス数と同じだけの燃料を消費します。これは補給を受けたり、艦載するまで回復せず、燃料が足りないと移動が不可能となってしまうので、ご注意ください。この戦闘のようにマップが狭い戦闘では、処理が煩雑になりそうなら、燃料の概念はなしということにしても構いません。

 

 

2ターン

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 04-33-58-226.png

 

GM 「ふふふ、ストロバルトミサイルは射程3だから……って、このターンじゃ移動しても非破壊性フォースにしか届かんか。つまらん。ではイニシアティブ!」

テイトク 「ここもまだスキルなしでいいですね。(コロコロ)5」

GM 「(コロコロ)7! というワケで、バイドが破壊衝動に身を任せて先攻で突っ込んできます。まずはリボーAが……直進するよなぁ……」

ガリレイ 「でしょうねぇ」

GM 「すると合体中のディフェンシヴ・フォースSTに隣接するな。こちらが未索敵の敵に接触したので、遭遇迎撃が行えるよ」

ガリレイ 「射程1の迎撃武器は……あった、ディフェンスレーザー! レーザーはフォースから射程距離を数えるから、使えますな」

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 04-47-01-008.png

 

 各機体には索敵距離というものがあり、この数値の範囲ヘクス内にいる敵は、レーダーで捕えています。味方機のいずれかが索敵距離内に捕えている相手以外は、いわば「位置はざっと分かるけど細かい位置が分からず武器では狙えない」状態で、いわば藪(やぶ)の中にいるような状態です。

 そして索敵ができていない敵にいきなり移動して隣接した場合、その敵機体が射程1ヘクスに使用可能な武器を持っている場合、待ち伏せている状態だったということで、敵側のターンでありながら無償で一回、その武器を使って攻撃を行うことができるのです。これが「遭遇迎撃」で、これを相手にやられるのを避けるには、行動順をうまく組み、索敵が広い機体で先に敵を補足しておく必要があります。しかもこの遭遇迎撃、チャージ武器が使用可能になっているなら使うことができてしまいます。なお、セッション当日は使用が「迎撃」の武器しか遭遇迎撃には使用できない、とPL側は思っていたようですが、遭遇迎撃には使用が「迎撃」以外の武器も使用可能です(体当たりを除く)。

 また上記の場合、リボーAはストライダーに隣接はしていませんが、本体と合体中のフォースは性質的には本体と同じとして扱うので(ただし敵から攻撃される際は本体とは個別のユニットとして扱う)、遭遇迎撃も発生します。さらにフォースと合体中にしか使用できないR戦闘機のレーザー武器は、本体ではなくフォースから射程距離を数えるので(本体のミサイルなどは本体からヘクスを数える)、本体からは2距離の位置にいるリボーAに対しても、射程1のディフェンスレーザーがこの場合も問題なく使用できるのです。

 

 

GM 「というワケで、ストライダーはここで一回、敵の先攻ターン中なのにリボーAを攻撃できますな。別にしなくてもいいんですけど!

ガリレイ 「いや、しますよ(笑)。ディフェンスレーザーの命中率は……80%に戦闘で使う敏捷値を加えて129%。相手の回避率は?」

GM 「パイロットがいないので機体そのまま、55%ですな」

ガリレイ 「では、55%のフェイント。判定値129%から55を引いて……74%で判定します。そちらの回避は55%下がるので、ゼロですな」

GM 「……ああ、こちらの今回の機体は全部天性が平穏無事だから、回避のサイコロが振れないな(汗)」

 

 

 相手に避けられたり、抵抗されたりする可能性がある判定(攻撃と回避など)では、自分の判定値を下げることで、同じ値だけ相手の判定値を下げるという、フェイントを使うことができます。上記の通り、フェイントで判定値を0まで落としてしまえば、たいていの敵は回避判定を行うことができないので、安定してダメージを狙っていけるでしょう。

 ただし天性が乾坤一擲の場合、自分の判定値を下げるとクリティカルの確率も下がってしまうので、どちらを優先するかはケースバイケースで考えなくてはなりません。

 

 

ガリレイ 「では、こちらは天性が乾坤一擲なので、74%を5で割って……14%以下で成功すればクリティカル(←本作では小数点以下の数値は切り捨て)。単機機体なので、判定で触れるダイスは問答無用で1回ですな」

GM 「ああ、ちなみにこっちのリボーは単機じゃなくてRC小隊です。耐久力80の機体が、このリボーAのコマの中に5機いると思ってください」

 

 

 このゲームのユニットには、その機体1機のみで戦う「単機」と、自機と同じ機体のリモートコントロール機(RC機)を4機随伴し、5機小隊を組んで戦う「RC小隊」の2種類が存在します。単機は機体の耐久力を削られ、0になれば撃墜されるという分かりやすい構造ですが、RC小隊の場合はまず、受けるダメージをRC機が盾となって負っていきます。

 また、RC小隊は本体機とRC機で同時に同じ攻撃を行うため、攻撃の際には5機分、5回の攻撃判定を行います(まとめて1回で判定することも可能です。またフェイントをかける場合、5回とも同じ値をかけてください)。盾となってRC機が何機かすでに落とされている場合、その分攻撃回数が減る=相手に与えるダメージも減ってしまいますが、戦闘中でも艦船に艦載したり、修理を受けることでRC機は復活させることができます。比較的低コストでこれらの修理が行えるので、単機機体よりもコストパフォーマンスがいいのがRC機の特徴です。

 厳密なルールでは、RC機は「予備RC機数」(通常は10)の数までしか復活させることはできませんが、今回のセッションでは煩雑化を防ぐため、このルールはなし、制限解除ということにしてあります。

 

 

ガリレイ 「では、攻撃判定!(コロコロ)59は普通の成功ですね」

GM 「うむ、こちらは本来なら5回回避判定を行えるのだが、判定値が0以下にされては判定そのものができぬ。ダメージをもらおうか」

ガリレイ 「スキルは使ってないので、固定値そのままです。ディフェンスレーザーのダメージは60点!」

GM 「単機機体の攻撃に対しては、武器のダメージ×[5−(回避に成功した回数)]のダメージを受ける……。60×5で300か。耐久力80しかないから、3機のRC機が撃墜されて(240ダメージ)、4機目のRC機が60ダメージを受けて……ああ、一瞬で無傷の本体と、残り耐久力20の瀕死のRC機一機だけの淋しい小隊にされてしまった(汗)」

 

 

 上記の手順の通り、単機機体の攻撃に対しては回避判定を5回行い、ダメージを軽減できます。また、単機機体が単機機体に攻撃された場合、受けるダメージはさらに1/5にしたダメージになります(上記の例の場合、仮にリボーが単機機体なら、60×5×1/560点と、武器の値そのままのダメージです)。

 ちなみにRC小隊から攻撃する場合は、ダメージは[(攻撃側RC機が攻撃判定に成功した回数)―(回避側が回避成功した回数)]×武器のダメージ、ということになります。攻撃側が1回でまとめて判定し、成功している場合は、もちろん5回成功したものとして扱い、回避側が単機機体だった場合はさらにダメージを1/5にします。

 攻撃の判定はこの通り、文章で見るとかなり煩雑に見えますが、RC機は複数回攻撃判定を行える、回避側は最大5回回避する、ということを覚えておけば、慣れてしまえばさくさくと判定できますので、ぜひテストプレイや模擬戦闘などでお試しください。あるいはGMが手順を覚えてしまえば、さくっと勝手に計算してくれます(ぇ)。

 

 

GM 「まぁいいさ、こいつの索敵距離は2だから、これでストライダー本体を索敵できた! 味方がボロボロになっても、バイドは恐れない! リボー隊、残りも突撃―!! ……って、射程1の武器しか持ってないからストライダーに届かんな(汗)」

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 05-26-44-077.png

 

GM 「というワケでリボーは密集しつつ何もできずに終了、そしてボマーが3ヘクス前進……Aが射程にディフェンシブ・フォースSTを捉えた! リボーが索敵済みなので攻撃も可能!」

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 05-29-05-121.png

 

テイトク 「む、これは……」

GM 「非破壊特性があるフォースだからダメージは与えられないが、バイド係数上昇の効果はあるのだ。そのフォースを集中攻撃して、バイド汚染してくれる! ストロバルトミサイルの判定値は60%だから……フェイントは−30%、RC小隊だけど5回じゃなくて、GM側は時間と手間を省くために一括1回判定にしましょう。とりゃ!(コロコロ)……うーん、57は失敗だなぁ(汗)」

 

 

 フェイントを仕掛けるとこのように、こちらが判定に失敗すると相手は回避判定すら振らずに済むという、自爆に陥ることも多々ありますので注意!

 

 

GM 「うーむ、スワップダイスなら目標値30%もあれば、55分で当たるはずなんだが……」

ガリレイ 「いや、それってつまり55分で外れるんですよ?(笑)」

テイトク 「ん、ボマーは両方とも上に来たか……これ、こいつらのところにディフェンシヴ・フォースSTを突っ込ませれば、いい感じでZOCで通せんぼできるね。止めちゃう?」

 

 

 敵機がいるヘクスの隣のヘクスに侵入した場合、そこの制空権を握られているため、たとえ移動力が残っていても、そのターンはそれ以上先に進むことができなくなってしまいます。また次ターン以降も、制空権のヘクス内を移動する場合、移動力に関係なく1ヘクスしか移動できません(制空権ヘクスから遠ざかる場合はペナルティー一切なし)。

 この妨害効果はZOCZone Of Control)というもので、上図の場合ちょうどボマーAがいる辺りにディフェンシヴ・フォースSTを分離して単独で突っ込ませれば、ZOC効果で後続のボマーBや、システムαを足止めできます。しかもこのフォースは非破壊性なので、延々と居座り続けることが可能。最高の壁役です。

 

 

GM 「ではこちらは、システムαがボマーの後ろに隠れつつ、チャージをもう1段階溜めてターン終了だな」

ガリレイ 「ではこちらのターン、早速最初にディフェンシヴ・フォースを切り離して突っ込ませますよ。下から行けばノックバックで上に押し出せるけど、横から行けばノックバックしないから、ダメージが1.2倍ですな……確実に追いやるために、下から行きましょう。スキル《格闘攻撃》も使って、隣接してフォースシュート! 判定値が134%なので、フェイントを……」

GM 「こちらは回避率55%です」

ガリレイ 「じゃあそのままゼロにする。-55%で、判定値79%。15%以下でクリティカル(コロコロ)はい、06。クリティカル.

GM 「あにぃぃぃ!? クリティカルするとダメージは2倍だ。ダメージ何点?」

ガリレイ 「単機の60点ですが、クリティカルなので×5をさらに2倍で600点ですな」

GM 「……ストロバルトボマーは耐久力100のRC小隊。つまり全機合わせても、耐久力は500しかないわい。一撃で消し飛んだ(汗)」

ガリレイ 「それじゃ、フォースはさっきまでボマーAがいたところへと1ヘクス進みますね」

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 05-55-01-536.png

 

 フォースの体当たり攻撃「フォースシュート」には、備考欄にある通り、「ノックバック」という特性があります。この特性がある攻撃が敵にヒットした場合、相手を後ろ1マス方向に強制移動させ、自機はさっきまで相手機がいたヘクスへと、1歩前へ移動します。

 もしこの時ノックバックができない(後ろ方向のヘクスに他の機体や障害物がいてそこに強制移動できない)場合は、フォースシュートのダメージが最終的に1.2倍になります……が、今回の場合クリティカルで問答無用の一撃必殺になっていますので、ノックバック云々は関係なかったようです(汗)。

 なお、体当たりをしてくるフォースに対して射程1の迎撃可能武器があれば、体当たりが命中する前に手痛いダメージを与えることができるのですが(フェイントは必要なく、素で命中判定にさえ成功すれば、回避不能で使った武器+体当たり攻撃の方のダメージの1/5分のダメージ)、ボマーは迎撃どころか射程1の武器を持っていないので、まったくもってフォースシュートに対しては無防備なのでした。しかもダメージを受けない非破壊性のフォースなので、迎撃しても意味がありません……。

 

 

ガリレイ 「さて、これでフォースをコントロールしていた私に撃墜数が1入りますな(ほくほく)」

ユージ 「それじゃ、こちらが前に出て、サーチレーザーVで瀕死のリボーAを落としますね。フォースシュートを狙ってもいいけど、こっちのフォースは非破壊じゃないから迎撃で大損害受けるし。判定値が130%で、RC小隊なので5回判定できますけど……」

ガリレイ 「いや、天性が乾坤一擲なので、5回も振ると1回くらいファンブルしてしまう可能性が高いです。ファンブルすると自分に攻撃が当たって、チャージがゼロになっちゃうんで、1回にまとめて判定した方がいいですよ」

ユージ 「では、フェイント-55%で回避不可能にして……(コロコロ)13クリティカル(笑)

GM 「総耐久力が残り100の部隊に対して、威力43×5の2倍だと!? 跡形もなく消し飛んだわい(汗)」

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 06-12-03-628.png

 

テイトク 「よし、だったら次はこちらが先に動いて、ピース・メーカーにトドメを刺してもらおう。前に一歩動いて、本体が追尾ビームをリボーBに!」

GM 「ああ、あのバルムンクとか撃ち落さない仕事しないビームですな……」(←『TAC』シリーズのお話)

テイトク 「仕事しないとか言うな!(笑) スキル《計算射撃》は使わず、命中率は105%。55%フェイントかけて(コロコロ)26、命中!」

GM 「ダメージは単機で25ですな? すると×5で125だから、耐久力80のリボーBはRC機が1機落ちて、もう1機が45点くらって残り35点になりました」

テイトク 「そして……って、この位置からだと艦橋の主砲は敵に届きませんな。艦首砲はチャージ終わってないし、これで行動終了か〜」

ケイ 「そこにこちらが攻撃! って、あと何点ダメージ与えたらリボーBは落ちますかね?」

GM 「総耐久力が残り275点ですから、÷5して逆算すると……55点のダメージになる武器がクリーンヒットすれば落ちますね」

ケイ 「あ、そりゃダメだ。一番高威力の追尾ミサイル(ST)はダメージ40で、スキル使って追加ダメージで最大の出目が出たとしても、55に届きません(汗)」

ガリレイ 「じゃあまず、ストライダーが一歩前に出て無傷のリボーCに爆雷を撃ちます。フォースは分離して行動したけど、本体は行動してないからまだ移動も攻撃もできるんだぜ?」

GM 「ぬぅ、これがフォース装備機体の強みだなぁ……」

ガリレイ 「というワケで、一歩前に出て-55%、《技術射撃》も使って判定値は50%、クリティカルは10%以下!(コロコロ)24で普通に成功。技術射撃分のダメージ追加が2D6の(コロコロ)6点だから、76×5ですね。380点だから、本体だけ20点残してあとのRC機は全滅」

ケイ 「あ、そっちなら何が当たってもこちらで倒せますね」

ガリレイ 「うん、もうバルカンとかでも倒せるよ?」

テイトク 「そこまで近くまで突っ込まなくていいから!(笑)」

ケイ 「じゃあ、その場を動かずリボーBに追尾ミサイル(ST)を撃ちます!」

ガリレイ 「-55%のフェイントをかけても、判定値100%以上あるな……大胆不敵だから、99さえ振らなければ絶対に墜ちる(笑)」

ケイ 「(コロコロ)ゾロ目成功……って、クリティカル(笑)

テイトク 「ぬあああああ!? これ、もっと別の元気なのに撃ってればぁぁぁぁ!?(笑)」

ケイ 「再移動能力があるので攻撃後に移動できますけど、今回は動きません」

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 06-42-34-442.png

 

 追尾ミサイルの威力は40ですから、クリティカルすれば総ダメージ400。ちょうど無傷のリボーが一撃で倒せるダメージでした(笑)

 あとはPOWアーマーが動いてピース・メーカーに隣接、「補給」を行って燃料と弾薬を回復し、第2ターンは終了。各機のチャージ段階は、まだ2段階目です。

 

 

3ターン

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 06-48-50-387.png

 

 

GM 「では次の、第3ターン。このターンが終わるころには、3ターンのチャージ武器のチャージが溜まって、次のターンで使用できますなぁ」

ガリレイ 「まぁ、このターン中にはまだどちらもチャージ武器撃てませんから、ここもイニシアティブはスキル無しでいいでしょう」

テイトク 「ではイニシアティブのダイスを……(コロコロ)6!」

GM 「(コロコロ)8! 無駄にさっきから取ってるなぁ……もちろん先攻を選択!」

テイトク 「もうリボーとかはどうでもいいですな。問題はやっぱりあいつか!」

ユージ 「戦闘機型のバイドはほんと厄介ですからねぇ……」

GM 「って、そのリボーさんは……えーと、ターン開始時に回復能力で、RCがまるまる1機回復してるんですが……うぉぉぉ! がんばってストライダー落とすしかねぇ! 武器、バイド粒子弾しかないけど! というワケで、二機とも順番にストライダーに密着して攻撃!(コロコロ×2)うーむ、-20%かけて35%で、リボーDだけ攻撃成功」

ガリレイ 「-20%ですか?(コロコロ×5)余裕で全回避」

テイトク 「おお、さっすが!」

GM 「うーむ、やっぱこうなるか……皆さん開発レベル2の機体で出撃するのは初めてですが、明らかに今まで乗っていた機体とは動きが違うと思ってください。続いてボマーBは……ディフェンシヴ・フォースSTのZOC内にいるから、前には1ヘクスしか出れないけど、ストライダーにはミサイルが届く! 汚染してくれる! -30%で攻撃!(コロコロ)よし、成功だ」

ガリレイ 「-30%なら64%で回避!(コロコロ×5)うむ、当たらなければどうということはない」

ユージ 「ザイオング慣性制御で、重力を制御して真ゲッターみたいなありえない機動で回避してるんでしょうね(笑)」

GM 「ぐぐぐ……そしてこのディフェンシヴ・フォースSTが邪魔過ぎて、システムαが全然前に出られない。フォース切り離してもダメだし……」

テイトク 「ふっふっふ、テイトクの戦略を甘く見るでない!」

GM 「そして射程3の武器が一切ねぇ! 前に出て、こちらのターンは以上で終了ですな。そしてこちらの自軍ターン終了時、システムαのチャージが完了!」

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 11-29-30-365.png

 

ガリレイ 「でもまだ、チャージが完了しただけで次のターンまで自発的に撃つことはできないはず。こっちのターンですね、まずはリボーを」

テイトク 「まずはここから艦橋主砲でリボーBを攻撃! 全部合わせて命中率は85%、《計算射撃》も使って10%、-55%フェイントかけて55%で判定!(コロコロ)よっしゃ来たぁ! 06で成功!」

GM 「て、天性が乾坤一擲だったらクリティカルなところだった……!(汗)」

テイトク 「スキルのダメージ追加は(コロコロ)5点、だからダメージは単機の50点!」

GM 「むぅ、みんな追加ダメージで固定値以上ばかり出してきますなぁ……(←スキルによる追加ダメージは、サイコロを振るか、そのサイコロの出目の平均値である固定値を使うかのどちらかを好きに選べる)250点のダメージで、35点くらってたRCはもちろん、3機落とされて残り2機。本体は無傷だけど、もう1機のRCも25点しか残ってないわい」

テイトク 「そこにさらに艦本体から追尾ビーム! -55%かけて(コロコロ)あ、目標値50%で外した(汗)」

GM 「やはり仕事しねぇ!(笑)

ガリレイ 「むしろ仕事しない艦長ですな(笑)」

テイトク 「俺かよー!?(汗)いや、砲手のせいだ! あとで拷問だ!

ユージ 「じゃあ、続いて……いや、こっちのフォースシュートだと、リボーに対してだと迎撃ダメージが入るから痛いか」

ケイ 「じゃあ先に、こちらでシステムαのチャージを止めにいきます。前に出て捕獲弾!」

GM 「ふむ? だがシステムαの回避は60%もあるんだぜ!」

ケイ 「捕獲弾はダメージ低いけど、命中が高いので判定値が182%ありますが?

GM 「……は?(汗)」

テイトク 「-60%のフェイントかけても、判定値100%以上残るじゃないか(笑)」

ガリレイ 「システムα、回避より迎撃を試みた方がいいんじゃない?」

GM 「うぐぐ、しかしこちらの武器がその距離だと届かないので、迎撃はできない!」

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 11-49-31-448.png

 

 攻撃に対しては、相手の攻撃が種別「〜ミサイル」で、こちらの使用が「攻/迎」「迎」の武器の射程に攻撃者を捕えていれば、回避の代わりに「迎撃」を宣言し、飛んでくるミサイルに攻撃を加えてダメージを相殺できます。また、同じく相手を射程に捉えていれば、回避終了後、使用が「攻/反」の武器を使って1回だけ攻撃を行うことができる「反撃」を選択することができます。また、「回避専念」で迎撃や反撃はせず、回避判定に+20%することもできます……が、この日このGMは「回避専念」のことをすっかり失念していました(ヲイ)。いや、いいんです。攻めの姿勢のバイドたちが回避専念なんてするワケないんです(ぇ)。

しかし、バイド・システムαの武器はすべての射程は使用が「攻/反」で射程は2。4ヘクスという遠距離から飛んでくる捕獲弾に対して、迎撃はおろかフォースから数えても距離3ですので、反撃すらできません。

 

 

ガリレイ 「どの道次のターンでシステムαは回復しちゃうんで、他の武器でも一撃で倒せないなら確実にチャージを止められる捕獲弾で十分ですな」

GM 「ああ、あと先に言っておきますけど、『TACTICS』原作と違って敵の本体を撃墜すれば、それに対応していたフォースはその場で活動停止して木偶の坊になります。ほかのそのフォースと合体できる機体が隣接して合体したり、艦船が隣接して回収し、装備可能な機体に与えたりすれば復活しますけどね」

テイトク 「ああ、じゃあ本体だけ集中攻撃すればいいんだ。バイド・フォースは耐久力が120もあるしねぇ」

 

 

 『TAC』ではフォース単体になってもまだまだ戦えるのですが、本体が撃墜されているのに、だれがそのフォースをコントロールしてるんだろう? と思ってTRPG版で追加したこのルール。実は後々、とても重要になりますので、ここで読者の皆さんにも頭の片隅に置いておいていただければと。

 

 

ケイ 「じゃあ、前に出て攻撃しますよ。敵のターンの攻撃なんて、絶対的な自信をもって回避しますから(笑)。追尾ミサイル(ST)で、-60%!」

GM 「え? 追尾ミサイル? ……って、そっちでも判定値100%残るのか(汗)」

ケイ 「(コロコロ)89だから、当たり!」

ユージ 「危ねぇ、乾坤一擲だったらファンブルだったじゃないか(笑)」

ケイ 「ダメージは40点!」

GM 「ふむ、単機だから×5で200点か……こちらは耐久力が110あるRC小隊なので、1機落とされて2機目が残り20まで削られましたね」

テイトク 「そして、チャージキャンセル! やったねケイたん!

ユージ 「おいやめろ馬鹿!(笑)

GM 「うぐぐ、チャージがゼロに戻ってしまった……このターンの終了時の時点で1チャージできて、次のターン開始時にRC機1機は回復するけど、あと3ターン持つとは思えん(汗)」

ユージ 「じゃあこちらは、ストライクボマーをどうにかしたいところですが……ほっといてもこいつの攻撃、こっちにほとんど当たらないからいいんですけどね」

GM 「あ、その、ストライクじゃなくてストロバルトです。その名前だと、『R-TYPEV』でバイドにフルボッコにされた最新鋭機体(笑)の名前になってしまう!」

ユージ 「合体したまま移動した先でフォースを切り離して、フォースだけ前に出てフォースシュートすればいいかな? 迎撃に使える武器持ってないし、ノックバックできないから1.2倍ダメージになるし。というワケで行っといで〜! -55%かけて80%(コロコロ)29で普通に成功。ダメージは60×5×1.2倍で360点!」

GM 「ぐぐぐ、またこっちも2機しか残ってない状態に! ミサイルを2回しか撃てん!」

ガリレイ 「じゃあこっちは……バイド・フォースを撃つか? いや、ZOCあるからフォースシュートしにも来れないから、ガン無視でいいな。ボマーに対してフォースがこの位置から動かずフォースシュート! -55%で判定値64%、《格闘攻撃》使って79%(コロコロ)ダメージ60×5で、昇天ですね。フォースがさっきまでボマーがいた位置に移動して、撃墜数ゲットー」

GM 「お、おのれ最新鋭機ども……!」

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 12-27-13-413.png

 

ガリレイ 「で、ストライダー本体は一歩下がってリボーDに攻撃。どっちも弱ってるよね? とりあえず《技術射撃》使って-55%の爆雷、目標値59%!(コロコロ)当たった。追加ダメージで(コロコロ)70+8に×5

GM 「ああ、そりゃオーバーキルだ。消滅した(汗)。じゃあPOWアーマーが特に前に出て危険にさらされるのもアレなので、この場で待機。で、ターン終了ですな。皆さんの方も、3ターンチャージのチャージ武器はこれで使用可能になります!」

 

 

第4ターン

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 12-42-41-277.png

 

GM 「さて、第4ターン! イニシアティブを決めましょうか」

テイトク 「今回は《戦略眼》を使用します! 1D6増やして、3D6で(コロコロ)6、5、5で16(笑)

ガリレイ 「あー、GM、振らなくていいよ(笑)」

GM 「な、何言ってるんだ! D617以上を出せばいいんだろう!?(コロコロ)……9。」(←同じ値だとプレイヤー側が優先されるので、16ではなく17以上を振らないといけない。そしてもちろん2D6の最大値は12。無理。)

テイトク 「ヒャッハー! もちろん先攻を取るぜぇぇぇ! ヴァーン砲だー!!

 

 

 3ターンチャージで発射可能となる、ヴァナルガンド級最大の兵器。前方直線4ヘクスにいるすべての機体に対して(味方も含むので注意)、大ダメージを与えられる上、命中率も素で100%と、フェイントをかければ回避されることはまずない、まさに必殺の武器です!

 

説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: 説明: C:\Users\ちくわ\Documents\Bandicam\bandicam 2012-02-10 12-45-36-252.png

 

テイトク 「命中率は135%! スキルなんぞいらん、-55%でぶっ放せ!(コロコロ)はーい49で余裕で成功、ダメージは120点の5倍で600でーっす!」

GM 「も、問答無用で弱ったリボーBが、光の彼方に消えていきおった……! ちなみにヴァーン砲はスタンダード波動砲4つ分くらいの波動エネルギーを集めて放つ波動砲ですので、ものすごく見た目はハデですよ」

ユージ 「おおおおお、新しい艦の艦首砲はすごいなぁ(汗)」

GM 「今まで輸送艦でせこせことやってた人が……(笑)」

テイトク 「うぅぅ、嬉しいぜぇぇぇ(感涙)」

GM 「では、テイトクに撃墜数1を。ああ、あとちなみにバイド・フォースも撃墜すれば、撃墜数にはなりますからね〜」

ケイ 「耐久力120でしたっけ? こちらのロックオン波動砲が3発中2発集中させれば60×2になるので、これでピッタリ落とせますね。残り1発は本体を弱らせるってことで、《技術射撃》も使って……まずフォースに対して2回、回避率ゼロにするために-65%で(コロコロ×2)はい、100%以上なので99出てないから成功! (コロコロ)本体に対しての一発は-60%で、ゾロ目成功なのでクリティカル!」(←ケイの天性は乾坤一擲ではなく大胆不敵)

GM 「な、何!? ダメージ2倍だと!? バイド・フォースは素のダメージ602発でぴったり落ちて……システムαは耐久力110×5機で総耐久力は550あるけど、すでに微妙に減ってるなぁ……」

ケイ 「スキルの分の追加ダメージがあるので(コロコロ)3発とも、威力は66点です!」

GM 「するとシステムαには×5で330点、それに加えてクリティカルで2倍……って、660じゃねぇか! 耐久力MAXでも消し飛ぶわ!!(汗)」

ケイ 「あれ? やっちゃった☆ 撃墜数2、ごちそうさまでーす!」

一同 「ょぅι゛ょっぇぇぇぇぇぇ!?.

 

 

 あえて乾坤一擲ではないものの、ハンパない判定値で安定感があり、なおかつクリティカル率もあるという幼女ケイたん。恐るべき戦闘能力です(汗)。

 これで敵バイドは全滅、レーダーにバイド反応他、動体反応もなし。当初心配されていた亜空間敵機の存在もなく、戦闘は完全に終了しました。

 

 

テイトク 「よし、では全員、艦に戻ってくださぁーい! 良い戦績を残したケイたんには、俺が抱っこ抱っこしてあげよう〜!」

ユージ 「『……艦長。』」

テイトク 「『ん? どーしたユージ君!』」

ユージ 「『分をわきまえてください……』(とても蔑んだ口調と目で)『彼女はああ見えても成人した女性なんですよ? セクハラですよ?』」

テイトク 「『……ご、ごめんなさい(汗)』」

GM 「テイトク弱ぇなー(笑)」

ケイ 「『テイトクー、ボクおもちゃが欲しいー☆』」(←幼児退行済み)

ユージ 「って、ケイさーん!?(汗)」

GM 「では、みなさんが着艦しますと、シエスタさんが昼寝したいのを拷問がこわいのでガマンして他の整備員と一緒に整備に入ります」

 

 

 こうした艦には名もなき整備員なども、当然乗船しているものとしますが、具体的に人数が出したい場合は、「PLの人数×現在の部隊の開発レベル」とするのが妥当かと思われます(GM判断で増減して構いません)。というワケで、シエスタ+8名の整備班が、ここから忙しく整備に入ります。

 とはいえバイド汚染を受けた形跡どころか、どの機体も先の戦闘では一切被弾していませんので、あっと言う間に終わるでしょうけど……。

 

 

ユージ 「うん、だいたい戦闘の流れがつかめてよかった」

ガリレイ 「メタいことを言ってしまうと、多分そのためにGMが用意したチュートリアル戦闘だったんでしょうな(笑)」

GM 「(ぬぅ、まぁその通りなのだが……)ちなみに戦闘開始前にもちょっと言いましたが、こういう野良バイドが出てくることは、辺境では珍しいとはいえないことではありません。あちこちに前のバイドとの大戦争の際にできた次元の裂け目などが残っているので、そこをすり抜けて野良バイドが出てくるのです」

ユージ 「ゴキブリが出た、という程度ですかね(笑)」

GM 「ゴキブリというわりには、通常兵器では太刀打ちできませんけどね(汗)。では引き続き、トリトンYに向かうということでよろしいですか?」

テイトク 「了解です!」

 

 

 引き続き数時間の航行を続け、その間は野良バイドや宇宙海賊などの無法者の襲撃もなく。

 かなり旧式の円筒型コロニー(『ガンダム』のスペースコロニーをイメージしていただければいいかと思います)、トリトンYの視認距離へと、ヴァナルガンド級巡航艦は到着します。

 

 

テイトク 「ではまず、通信で着艦許可を……マルコさんに連絡すればいいんですかね?」

GM 「ああ、それは宇宙港の管制官に頼むことですね。そんな面倒なこと、マルコさんが自らやるワケないじゃないですかぁ(←とても爽やかに)」

テイトク 「ああ、まったく……こんなに人口少ないとこなのに(汗)」

GM 「資料の構造図を見てもらえば分かります通り、円筒の片端が宇宙港になってますね。管制官が通信に答えまして、『了解しました、着艦してください。ええと……ざ、ザブングル突撃輸送団のみなさ、ま……?』」

テイトク 「『よく言えた! 間違えて言ったら拷問だ!』」

GM/管制官 「『ええええええええええ!?(汗)』」

ユージ 「うん、まぁ、口にするのは恥ずかしい名前だよねぇ……」

ケイ 「今『兵』が抜けてましたけど、別にいいか(笑)」

GM 「ちなみに宇宙港に入りますと、周辺は古くてぼろっぼろだと思ってください。イメージ的には、日本海側とかのさびれた漁港みたいな感じですね。その辺で採掘者のじーさんたちがガハハ言いながら酒あおったりしてますよ」

ユージ 「まぁ、傭兵にはいやすい雰囲気かな?」

ガリレイ 「かわいこちゃんは〜どっこかな〜?」

テイトク 「ここにはいないと思うよ、歓楽街とか行かないと」

ユージ 「まぁ、歓楽街に行けばとうの立ったねーちゃんくらいはいるかと」(←実は正解。田舎なので……)

GM 「ああ、ちなみにグリエルモ・マルコさんが住んでいるのは第一居住区なので、ここから結構移動しないとダメですな。あなた方の方から来てください、出迎えなんぞ面倒でしませんので」

一同 「だよね〜ぇ(ピキッ☆)」

 

 

 最新鋭機で苦も無くバイドを蹴散らし、のどかなトリトンYにたどり着いた一行。

 しかし彼らは、この時すでに動き出している恐るべき事件のことについて、まだ知る由もないのでした……。

 

 

NEXT

 

BACK

 

各種TRPGコンテンツ置き場のページへ戻る