00 TRPGとは?&キャラクターメイキング

2012.02.05 PM01:03〜(日本)

 

 

 関東某所、とある小さな駅の改札口にて待ち合わせ、集合しました今回の参加者一同。

 詳細は前頁をご参考いただくということで、軽く自己紹介がてら雑談しつつ、セッション中に食べる食べ物、飲み物を買いにコンビニに寄るなどしてから、会場となるPL2宅へと到着。

 そしてまずはお昼ご飯を食べつつ、キャラクターメイキング、という作業に入りました。

 

 

 そもそもTRPG(テーブルトーク・ロール・プレイング・ゲーム)とは、どんな遊戯なのか?

 簡単に言えば、進行役のGM、そして参加者のPLがそれぞれコミュニケーションしていくことで物語を作っていく、「即興劇」のようなものです。人によっては、「高度なおままごと遊び」と例えることもあります。

 

 

 TRPGを遊ぶことを、1単位的には「セッションを開催する」などと言います。このセッションを行う前に、進行役であるGMは、PLには内緒でそのセッションに導入する、「簡単な舞台設定」や「その舞台で起こる、ちょっとした事件のきっかけ」などを用意してきます。これが前頁でカイゼルちくわが必死にいろいろと書いていたもの、「シナリオ」です。

 そしてセッション当日。テーブルを囲み、一堂に会したGMとPLは、まずGMから「今回はこのような舞台設定です」といったシナリオの導入の説明を受けます。そしてその説明を受け、いわば即興劇の役者の役割であるPL各員は、「そんな舞台なら、自分はこんな役のキャラクターをやります!」と、それぞれの役を設定。

 これが、先ほど名前の出た、「キャラクターメイキング」というものです。即興劇における役も、台本や監督の指示ではなく自分で決めることができる。これがTRPGの自由なところの、象徴の一つと言えるでしょう。

 

 

 ただし、PLそれぞれが自分勝手に変な役を設定して好き勝手に演じても、面白い劇になる道理はありません。

 そこでキャラクターを作る際にも、ほかのPLの役との兼ね合いや、GMが用意した舞台や導入にふさわしい役になるよう、テーブルを囲んだ状態でわいわいと話し合っていきます。基本、TRPGはこの「お互い話していく」という、コミュニケーションで進行していく遊戯です。結構難しそうに聞こえるかもですが、実際に卓を囲んでやってみると、案外スムーズに行くもんなんですよねこれが。

 そして、キャラクターを作るといっても、何でもできる神様のようなキャラクターがポンとできるわけでもありません。それに、何でもできてピンチにも陥ることがない主人公が無双するだけの劇では、(セガール映画みたいな特例を除けば)あまり驚きも感動も生まれませんよね?

 そこでキャラクターに何ができ、何が苦手か。そしてその舞台設定の中で、どんなことができ、どんなことが不可能なのか。それを定めるための、各種「ルールブック」というものを持ち出しまして、そこに書かれた各種ルールにだけは、自由な即興劇ながらも従ってもらうことになります。

 

 

 TRPGのルールブックは世間に星の数ほどありますが、その中で今回の場合は、GM・カイゼルちくわが制作中の本作、『R-TYPE TRPG』ルールブックを用いて、『R-TYPE』の世界を舞台としたセッションを開催することになっているワケです。

 ほかにもさまざまな世界観、そしてその世界でTRPGセッションを楽しむためのルールやデータが詰まったルールブックが世にはありますので、興味を持たれた方はぜひ「TRPG ルールブック」などの単語でググってみたりしてください。

 

 

GM 「(レッドブルを一気飲みし終えつつ)さて、ではご飯も食べつつですが、早速キャラクターを作って参りましょうか〜」

PL2 「まずはキャラクターの能力を決めていく……んですけど、その前に乗るR戦闘機を決めた方がイメージ決めやすくないッスかね?」

GM 「あ、そうね。じゃあまず本作の華・皆さんのキャラクターが駆るR戦闘機を決めちゃいましょうか! ちなみに今回みなさんにやっていただくキャラクターの所属は『自由傭兵』ですので、決戦兵器、ならびにレジェンド機体以外の機体ならば何でも選択可能です」

 

 

 『R-TYPE TRPG』ではまず第一のルールとして、PLたちには原作ビデオゲーム『R-TYPE』シリーズ各種でおなじみの異層次元戦闘機・R戦闘機」の数々(あるいは戦艦などの特殊な兵器)に乗るパイロットを役として演じてもらうことになります。

 三つ巴の状態で緊張状態が続く人類同士の戦争、そして外宇宙から訪れる脅威「バイド(BYDO)」との戦いなど、そうした戦場の中で活躍するR戦闘機のパイロットたちの物語を、皆で作っていく……。それがこの『R-TYPE TRPG』のセッションなのです。

 そんな世界の数ある勢力の中で、ジャンク品や戦場の混乱から流出したものなど、何らかの理由でR戦闘機を手に入れ、運用することで雇われ家業を続ける自由人たち……「自由傭兵」が、今回のPLが演じるキャラクターたちの立場です。

 どの勢力に所属するか、という点からPLたちに選んでもらうのも自由でいいですが、今回はあらゆる機体を使うことができ(連合軍、革命軍、流星派の各軍では使用できる機体が限られます)、シナリオにも合致した自由傭兵でやってもらう、という風にGM側がシナリオ上で設定させていただきました。何でもGMが決めてしまうのは面白くないですが、ある程度なら導入や設定を先に決めておくのは、スムーズにセッションを始めるための助けとなるはずです。

 

 

 なお、本作のルールブックはWEB上で公開しております。このセッションの模様を記録した記事(リプレイ)を読みつつ、ルールに言及するシーンなどが出てきた場合は、下記URLからご覧いただけますルールブックを参照していただくと、より楽しんでいただけるかと思います。HP版のほか、エクセル版、PDF版もありますので、一番読みやすいものをご自由にご参照ください。

 また、上記の本作での舞台設定につきましても「STORY」「年表」の項目などに詳細が記されていますので、リプレイで以降入れていきます簡単な解説よりもさらに深い世界観を知りたいという場合は、そちらをご参照ください。

 

http://kaiserchikuwa.yumenogotoshi.com/trpg.htm

注:別窓で開きます

 

 

GM 「ちなみに今回はテストプレイということで、データできたてホヤホヤの開発レベル2R戦闘機を使っていただきます!(プリントアウトの束をPLたちに渡す)」

PL2 「ほほう……」

 

 

 本来なら開発レベル2の機体は、ルール的にはある程度の戦功を立てなくては使用できませんが、今回は機体のデータを実際のセッションでテストしてみたいということもあり、本邦初公開の開発レベル2機体を用意しました。どのような機体があるのかについては、上記URLのページにありますルールブックのHP版、エクセル版、PDF版「戦闘機データ」「戦闘機データLv2」の項目をご参照ください。

 なお、開発レベル1、2のいずれでも、バイド機体はGM側が出す敵専用機体ですので、GM側の特殊な舞台設定や許可がなければ、PLは使用できません。

 

 

GM 「ちなみに大まかに機体のデータの見方を解説しますと、命中率や回避率など、『%』で表示されている数字は、そのまま%で表した能力の目安になります。数字が大きければ大きいほど、その能力に優れているワケです。で、%が付いていない数字は、それぞれその能力の値そのもの。これはダメージの値などにそのまま使用するので、もちろん多ければ多いほど強い、ということになります。

 あとは補助兵装であるフォースが使えるかどうかなど、機体ごとに特徴があるワケです。まぁ、『R-TYPE TACTICSU』(以下『TACU』)のデータほぼそのままなので、原作をプレイしていれば分かりやすいかと思いますが……」

PL3 「うーん、『TAC』はあまりプレイしてませんけど、『R-TYPE FINAL』なら……」

PL1 「うん、そりゃこの中では一番『FINAL』やりこんでるでしょうね。間違いない(笑)」

 

 

 当然です、PL3さんは今まさに『FINAL』を題材にした動画シリーズを作っておられますので(笑)。

 

 

GM 「あと、PLの中で戦艦に乗りたいという方はいらっしゃいますか? いなければGMの方で、仲間の戦艦乗りを用意しますが」

PL1 「(すかさず)あ、では僕がヴァナルガンド級で! 今まで輸送艦ばっかり乗ってたから、これで初めて戦闘できます!」

 

 

 ちなみにPL1さんには、何度かこれまでのテストプレイにもご参加いただいていますが、その全てで戦艦乗りを自らやっておられます。

 『TACU』の動画を作り続けておられるPL1さん、その動画の主人公である戦艦乗りといろいろ製作者ご本人が似ていることと、何か関係があるのかも知れません……。しかも前回のテストプレイまでは、選べる艦が武装がほとんどない輸送艦しかなかったのですが、そこはご本人の戦略眼とサポートに特化したキャラクターで、見事に切り抜けてこられました。

 

 

GM 「では戦艦乗りも決まったところで、他の皆さんはどうします? あまり同じ特徴を持つ機体が集まっても、苦戦すると思いますけど……」

PL3 「PL4さんはどんな機体がいいですかね?」

PL4 「ピース・メーカー……とか乗ってみたいですね。一応考えてきたのが、ひたすら回避特化したキャラなので」

PL2 「(さらりと)幼体固定ですね?

GM 「え!? ちょ、それは……人間やめちゃうの? 化け物になっちゃうの!?(汗)」

PL3 「ロールプレイ(キャラクターのセリフや行動をPLが代わりに宣言したり演じたりすること)大変だよ!?

PL4 「そこは、覚悟を決めて!(笑)」

PL1 「イエー!! ようじょようじょー!!!!(歓喜)

 

 

 「幼体固定」とは、体の成長を未成熟なうちに人工的に止める技術のこと。これにより肉体の余計な肥大化を避け、狭いコックピットに適応し、余分な体重によるGがかからない、理想的なパイロットを生み出すことができます。本作ではキャラクターの積んできた修練の度合いなどを表わす「スキル」の中に、特殊なスキルとしてこの≪幼体固定≫があり、これをキャラクターに持たせることで、劇的な操縦能力の向上が見込めます。

しかしもちろん非人道的な処置であり、さらに処置を進めれば精神退行、果ては命を落としかねない危険な代物です。『R-TYPE』の世界では、人類がバイドに対抗しうる唯一の兵器・R戦闘機の開発を大義名分に、あらゆる実験を繰り返すマッドサイエンティスト集団・TEAM R-TYPEくらいしか、この幼体固定処置を実際に行っている組織は存在しません。

 

 

GM 「まぁ、ピース・メーカーはフォースも装備していませんし、TRPG初参加のPL4さんでも管理しやすい機体かもですな〜」

PL2 「それにこのゲーム、回避が高ければシューティングゲームばりに無双ができるので(笑)」

PL1 「そうそう、そこが多分このゲームと『TAC』との一番違うところ。『TAC』じゃ攻撃避けられませんからねぇ」

PL3 「うーん、じゃあそちらがピース・メーカーなら……こちらはウォー・ヘッドとかがいいかな?」

PL2 「撃てるまでに時間がかかるけど、攻撃範囲の広い波動砲を装備した機体ですな〜」

 

 

 ほとんどのR戦闘機には、発射可能になるまで時間がかかり、なおかつ発射までに攻撃を一発でも受けてしまうとカウントがキャンセルされてしまうものの、非常に強力な攻撃が可能になる「チャージ武器」という種類の装備が搭載されています。

 そのチャージ武器の代表格が、『R-TYPE』原作シリーズでおなじみの「波動砲」。機体ごとにいろいろな種類がありますが、異層次元航法推進システムを応用した波動エネルギーをもって相手を空間もろとも薙ぎ払うこれらの波動砲は、バイドに対して非常に有効な(というより有効打を与えられる貴重な)兵器です。

 本作『R-TYPE TRPG』でも、このチャージ武器(波動砲)をめぐる戦略が当然キモになります。

 

 

PL1 「うーん、アタッカーは最低二人として……5人ならここにディフェンス役として、非破壊性フォースを持った機体とか欲しいところだなぁ……あとは内政(交渉など)が強いキャラになるだろうから、戦闘ではサポート役になりますし……(ぶつぶつ)」

PL2 「それじゃ、こっちで非破壊性フォース持ちのストライダー(バリア波動砲装備型)をやりますよ」

PL3 「街中で、人間状態で戦うこととかあるのかなぁ?」

PL1 「ほかのテストプレイでそうなりそうな時もあったけど、会話でなんとかして危機を脱した(笑)」

PL3 POWアーマーもいないとまずいかな?」

PL2 「あ、それはNPC(ノンプレイヤー・キャラクター)がこの前は乗ってくれましたね」

PL1 「メカニック系のNPCさんでしたね。今回もそんなNPCがいるのかな?」

 

 

 NPCは、PC(プレイヤーキャラクター PLが作り、演じていくキャラクターたちのこと)と違ってGMが管理するキャラクターのことで、PCと同じくセッションの中でそれぞれの役割を演じていきます。たとえば町の中にいるお店のご主人、道端で遊んでいる子供などといった端役もすべてNPCですが、中にはGMが用意したシナリオの導入やギミックのために用意された、特別なNPCも存在します。

 話に出ているメカニック系のNPCというのは、前日のセッションでPOWアーマーでの支援担当をやるメンバーが足りないため、サンプルキャラクターの中から「整備班員・兼・R戦闘機乗り」のデータを少しだけいじって使い、用意した女性NPCでした。偵察役や補給役、艦長役などといった後方支援キャラクターは、PLがだれもやらない場合、こうしてNPCをサンプルキャラクターからデータを引っ張って来て作ってしまうのが一番いいでしょう。

 

 

GM 「あー、それじゃ今回も彼女に出てきてもらいますか? 彼女、前回(第三回)のテストプレイの時の部隊のメンバーなんですが……それじゃデータを用意しておきますので、今度は機体ではなく、そのパイロットの特徴を決めていきましょう!」

 

 

 というワケで、機体も決まったところで今度はパイロット(あるいは艦長)であるキャラクターの、「能力」を決めていきます。

 先ほども少し触れましたが、キャラクターは何でもできる存在ではありません。キャラクターに何ができるのか、何が得意なのかを目安となる数値として、本作『R-TYPE TRPG』のルールブックに従い決めていきます。

 

 

GM 「まずはキャラクターの『力が強い』『頭がいい』などといった、身体の特徴を表わす『能力値』を決めていきます。肉体値(力強さ、体の丈夫さ)、敏捷値(すばしこさ、手先の器用さ)、知性値(頭の良さ、カンの鋭さ)、外交値(ルックスの良さ、人当たりのよさ)の4つの能力値に、90点のポイントを割り振ってください。ただし最低でも各能力には10点を割り振らなくてはならず、また一つの能力に割り振れるポイントの上限は50です」

PL4 「あれ? ルールよりも多いような……」

GM 「皆さんには開発レベル2の機体に乗ってもらいますので、それ相応に修羅場もくぐっているということで、最初から『作戦成功数』を5としてキャラクターを作ってもらいます。この数字は、その成長分を含んだものです。また、撃墜数もすでに10機ずつ、ということで、残機ポイントが初期値の2ではなく3になります」

 

 

 キャラクターはセッションの中で任務をこなし、成長していきます。コンピューターRPGなどにおける「レベル」のように、本作でも作戦を成功させた数(作戦成功数)が増えていくと、そのたびに能力値を2点ずつ増やすことができます。同じキャラクターを使って続きもののシナリオのセッションを続け、キャラクターを成長させていくのを楽しむことも、TRPGの楽しみ方の一つです。

 今回PLたちには開発レベル2の機体に乗れるようになる、作戦成功数5のパイロットを演じてもらうので、最初から成長した状態でキャラクターを作成してもらうことにしました。本来なら作戦成功数がまだ0のキャラクターの能力値に割り振れるポイントは80で、一か所に割り振れる最高値は40までです。

 ちなみに、コンピューターRPGにおけるHPである生命点、MPである精神点は、それぞれ対応した能力値の合計(前者は肉体値+敏捷値、後者は知性値+外交値)となります。

 そして本作では、敵機を10機撃墜するごとに「残機ポイント」という特殊なポイントの上限が1ずつ増えていきます。このポイントはセッション中、1点使うたびに今振ったサイコロを振り直したり、受けたダメージを無効化したりと、強力な効果を持つものの、セッション中には回復しません(次のセッション開始時には上限値まで回復します)。名前の通り、シューティングゲームの残機制のようなイメージで考えていただけるとよろしいかと。スコアラー風に言えば、スコア10everyでエクステンドです(笑)。

 

 

GM 「さらにキャラクターが訓練で身に付けた能力を表わす、スキルも習得してもらいます。こちらに割り振れるポイントは、最初にもらえる5ポイントに加えて、成長分の5ポイントです。1ポイント消費するたびに、スキルを1レベル習得できます。さらにポイントをつぎ込めば、その分レベルも上がりますよ」

PL1 「これはよく考えなくちゃダメだよ。機体の特徴と噛み合わせないと」

GM 「確かに、ピース・メーカーやウォー・ヘッドは、回避力は高いけどもろい機体ですからね。攻撃に耐えるスキルとかは合わないでしょう。あえて取って、弱点を補うと言う考え方もアリですが……PL4人だと、そういうバランス型キャラはきついかな?」

 

 

 スキルは精神点や生命点を消費することで、一時的に特定の分野における能力値を高めてくれます。たとえば銃やR戦闘機の射撃武器で敵を攻撃する際、≪技術射撃≫のスキルを使えば、一時的に命中率とダメージを増加できます。ただしスキルの使用には、生命点か精神点を、スキルごとに決まった値分消費せねばなりませんので、使いどころが肝心です。精神点がゼロになると気絶してしまうほか、生命点が0以下になってしまうと動けなくなるばかりか、死亡してしまう可能性が出てくるのですから。

 ルールブックのスキルの項目を見ていただければ分かる通り、戦闘以外にも《鋭敏感覚》や《交渉》など、R戦闘機に乗っていない時にパイロットができることを増やしてくれるスキルも多数存在します。また、先ほど触れた《幼体固定》もこのスキルの一種ですが、《幼体固定》と《サイバーコネクト》(神経系統を直接機械に接続できるよう肉体改造する処置。『攻殻機動隊』のようなイメージです)のスキルは、一時的にではなく、消費なしで「常に」効果を発動すると言う強みを持ちます。

 その一段階上に、《エンジェル・パック》という特殊スキルも存在しますが、これはキャラクター制作の段階ではPLのキャラクターが習得することはできません。これはすさまじい操縦能力を手に入れることができる反面、処置を進めていくと次々と脳以外の肉体を捨てていくハメになるという、狂気の技術です。

 

 

GM 「あと、能力値で使うスキルも決まってくると思いますので先に説明しますが、R戦闘機での戦闘では、敏捷値か知性値のどちらか好きな方を、戦闘で使えます」

PL3 「ほうほう?」

GM 「敏捷値で攻撃や回避をするキャラは、シューティングゲームで言えば反射神経と気合いで操縦するタイプですね。逆に知性値で操縦する人は、敵の動きを分析して『見切った!』とか言い出すタイプです。R戦闘機に乗って最前線で戦うなら、敏捷値か知性値のどちらかを高くしておくといいですよ」

PL1 「でも、街中で活動する時は、外交値が重要だったりするんですよね〜。肉体値も大事だし……」

GM 「まぁ、TRPGでは役割分担が大事なので、それぞれこの能力値が高い、このスキルのレベルが高いなどと、特徴は別々にするのがオススメですよ」

PL1 「じゃあ、自分は艦長をやるんで、知性と外交が高めでスキルは《戦略眼》とか《指揮》、《交渉》、《情報処理》とかそっち関係で。あと今回やっと攻撃できるユニットに乗るので、《計算射撃》も取っておきます(笑)」

GM 「ああ、あと今回は初心者さんが多いということで、事前にサービス情報を。《知識(バイド)》や、《交渉》などの人を説得したりなだめたりできるスキルがあると、今回のシナリオ上ではかなり有利になると思ってください」

PL3 「それなら、こちらは前線役で、知性値高めで行きます。特殊スキル《サイバーコネクト》とか……あとはその《知識(バイド)》を取ったりとか。だってやってみたいもん! 名前とか素敵、『バイドアクセル』とかも!」

PL1 「いややっちゃダメですよ、バイドアクセル!?(笑)」

 

 

 人類の敵・バイドはいかなる存在にも(時には人間の精神にすら)侵食し、その存在を乗っ取ってしまいます。この現象は「バイド汚染」として本作ではルール化されており、強力なバイドとの戦闘では機体が汚染される危険が付きまといます。さらに機体で守り切れず、直接バイドに汚染されたキャラクターは、常に純粋な人間ではなくなり、バイドの一部と化す危険を背負って生きていくことになってしまいます。

 しかし侵食されると、バイドという超強力な生命体に体の一部が置き換わることで、超人的な能力を発揮することも可能となります。バイドの侵食率を自発的に増加させる「バイドアクセル」を行えば、さらに高い能力を一時的にですが発揮できます。

 ですがそれは、自分が人類であることを捨てるに等しい行為です。力を求め、人類をやめる覚悟があるのかどうか……もしキャラクターがバイド侵食を受けたなら、そのことも常に考えていくキャラクターを演じねばならなくなることでしょう。人類であることを貫き、力の誘惑や恐怖に抗っていくヒーローというのは、実に美しいのではないでしょうか?

 《幼体固定》なども同じですが、代償のある力を持つキャラクターというのは、ちょっとTRPG初心者には演じることが難しいかも知れません。しかし同時に、演じていく上では非常に面白いテーマでもあります。このようにスキルやバイド侵食に対する考え方などで、キャラクターの人柄を考えてみれば、どんな役になるのかも分かりやすいかと思います。

 

 

GM 「知性値高めなら、戦闘以外でも何か知っているかの判定などで有利になりますからね〜」

PL4 「それじゃ、こちらは敏捷値が高いタイプでいきます」

GM 「あ、それピース・メーカーのイメージと合ってますね。生身でも脚が速そうだ(笑)。敏捷値が50を越えると、生身で戦闘する際に移動できる距離が増えますしねぇ」(←具体的には、移動可能マスが1から2に増加します。実質、移動力2倍)

PL2 「あと、《幼体固定》を取るなら7レベルまでで止めておくのがオススメです。それ以上上げると、ペナルティーがすごいことになる」

GM 「うん、私もお勧めしませんな……ロールプレイが超やりづらいと思います(笑)」

PL3 「《サイバーコネクト》も上げ過ぎると大変なんでしたっけ。むしろバッチ来いなんですけど……」

GM 「機体がバイドに汚染された時に、バイドの侵食が進みやすくなりますよ?」

PL3 「サイバーコネクタから、バイドが逆流するぅぅー!!(笑)

 

 

 それを言うなら、AMSから光が逆流する! です(笑)。そういえばPL3さんの動画でも、このパロディーネタは使われていましたな。(元ネタは『アーマードコア フォーアンサー』)

 さて、キャラクターのデータを作る上で必要な作業は、ここまでの「能力値の割り振り」と「スキルの習得」、そして「機体の決定」でほぼ完了しています。あとは部隊の責任者を決定し、その人の階級が少尉(組織によりますが)、ほかの人の階級は伍長(こちらも組織次第)とします。彼らは作戦成功数5のなかなか腕利きの部隊ですが、組織の後ろ盾などはない自由傭兵ということで、階級は初期段階そのままということにしました。

 ちなみに少尉には階級ボーナスとして、生命点と精神点に+5、スキルを習得するためのスキルポイントに+1のボーナスがあります。隊長ボーナス、と文中で触れていますが、それはこの少尉になることで得られるボーナスのことです。

 

 

GM 「えーと、この構成だと戦艦乗りが隊長扱いということになりそうですが……PL1さんが隊長ということでよろしいですかな、皆さん? 別に戦闘機乗りの方が隊長っていうのも全然アリですけど」

PL1の他の一同 「問題ないですよ〜」

PL1 「あ、キャラクターの名前ももう考えましたよ! ボウ・テイトク!!

GM 「ちょ、おま!? せ、せめてもうちょっと人間っぽい名前でお願いします!! これリプレイにするんですからね!?」(←わりと必死に懇願)

PL1 「えー? じゃあ仕方ない、テイトク・ボー・ブラッシェってことで! まぁ、こっちも『ス●リガン』ネタですけどね?」

PL2 「こっちも、たまには壊れたキャラやるかなぁ〜」

GM 「……あのね、まず『たまには』ってとこ間違ってるよね。あと今日のメンバー、キミ以外初心者ばっかりだよね?(汗)」

 

 

 キャラクターのデータ面が完成すれば、あとはこのように、キャラクターの名前や性格、設定などを決めていき、どのような人物なのか、より詳しく肉付けしていきます。

 あまり細かいところまで決めてしまうと、セッション内で事件に遭遇した時などにとっさに行動できなかったり制約されてしまったりすることも多いので、名前や性別、年齢のほかには、簡単な設定だけでも十分です(金髪碧眼などの外見特徴や、女好き、生真面目などの大まかな性格など)。

 

 

GM 「……あ、性格設定とかで思い出した(汗)。もう一つ、皆さんにはキャラクターの天性を決めてもらわねばなりませんでした! それを選びつつ、名前や年齢をFIXしちゃってくださいな〜」

 

 

 人間には生まれつき、「その星の下に生まれた」としか思えないような天性の性質があります。本作ではこれを「天性」として表現し、以下の3つから必ずどれか一つの天性を選んでもらうことになります。

 

平穏無事(へいおんぶじ): 何事ものどかに、高ぶることも落ち込むことも少なく、平穏に生きていくタイプ。大きな成功はないが、大きな失敗もない。

大胆不敵(だいたんふてき): 時に大成功、時に大失敗と、周囲を否応なしに盛り上げるトリックスター。普通はありえない、奇跡的な成功を見せることも。

乾坤一擲(けんこんいってき): 物事に全力投球する性格。全力でぶつかっていくため大成功する確率は高いが、力を入れすぎて大失敗することも多い。

 

 ちなみにこれらはあくまで天性の目安なので、「乾坤一擲」だけどのほほんとした性格であったり(普段はのほほんとしてるけど時々眼光鋭くなったりなど)、大胆不敵だけど真面目でしっかり者(だけど時々すごいハプニングをやらかす)など、説明文にそぐわないキャラクター設定をしても一向に問題ありません。

 

 

PL2 「一番危険性が高いのは乾坤一擲で、次が大胆不敵。安全性が一番高いのが平穏無事ですね〜」

PL1 「まぁ、僕は後方支援ですけどギャンブルを求めて大胆不敵で(笑)」

PL3 「前線役をやることになると思うんですけど、やっぱり乾坤一擲がいいんですかね?」

PL2 「クリティカルの確率を考えると、攻撃役は乾坤一擲でしょうな。ただ、ファンブルすると自分に攻撃が当たります

PL3 「自分は知性値キャラなので、情報収集を考えると平穏無事がいいんでしょうけど、戦闘考えると乾坤一擲の方がいいのかなぁ……」

 

 

 本作に限らず、TRPGでは「成功するかどうか分からない」行動や状況が出てきた場合、その当事者の能力を基準にした「判定」を行い、成否を決めます。物語の主人公たちとはいえ、いつでも何でも成功したりするものではないのです。

 本作『R-TYPE TRPG』で判定に使用するのは、10面体のサイコロ(以下、D10)2つ。これを二つ振り、片方を10の位、片方を1の位とした、2ケタの乱数を出します(ちなみにスワップダイスという方式を取り入れているので、2つのD10の出目のうち、どちらを10の位にしてもいいです)。その出目で導き出した数字が、GMから示されたその状況に即した目標値以下なら、その行為は成功です。このD10を二つ振る判定を、本作ではD99%判定と呼びます。

 たとえば力ずくで扉を開けようとする! とPLが宣言した場合、キャラクターの力強さを表わす能力値「肉体値」を参照します。特に普通の扉なら、その肉体値そのままの数値が目標値になるでしょう(肉体値30のキャラなら、D99%で30以下を出せば成功)。特に固い扉だったなら、難しいと言うことでGMの判断で、-10-20などの修正がかかるかも知れません(-20の修正がかかるなら、前述の例なら目標値はなんとたったの10、まず成功しません)。

 スワップダイスを用いたD99%判定の、目標値に対する純粋な成功確率については、ルールブック巻末の「プレイサポートシート」に確率一覧表がありますので、ご参照ください。ちなみに、出目が「0」と「0」の場合は、他のゲームでは乱数を「100」とする場合が多いですが、D99%判定では「00」(ゼロ)として扱います。

 

 

 そしてこのD99%判定の際に特殊な条件を満たすと、通常よりも成果の大きな成功(クリティカル)や、大失敗(ファンブル)が起こります。特に戦闘の際にこれは重要で、攻撃の判定でクリティカルすればダメージが2倍になる上、相手が回避の判定でクリティカルしない限り、絶対にそのダメージ2倍の攻撃が命中します。

 天性が大胆不敵の場合、D99%判定の出目がゾロ目(11、8と8など)で判定に成功したならクリティカル、失敗ならファンブルとなります。さらに判定の目標値がマイナスであろうとも「00」を出せれば絶対にクリティカルになりますが、逆に判定値が100%以上でも、出目が「99」だった場合はファンブルとなります。唯一の、目標値がマイナスになっても(たとえ−5億%などでも!)サイコロを振って奇跡に賭けられる天性です。

また、天性が乾坤一擲ならば、D99%判定の出目が判定の目標値の1/5以下だった場合(例:判定値80%の判定で出目が16以下だった)、判定はクリティカルとなりますが、出目が77、78、79、88、89、99のいずれかだった場合、ファンブルとなります。

 なお、平穏無事の天性を持つキャラは、どんな出目でもクリティカルもファンブルも起こりません。キャラクターの性格などの設定のほか、部隊の中でのキャラクターの役割から、天性を導き出すのもオススメです(後方支援役は平穏無事で安定性を、アタッカー役は乾坤一擲で一撃必殺を求めるなど)。

 

 

GM 「さてさて、みなさん天性も決めてキャラが完成したなら、順番にキャラクターの自己紹介をしていただきましょうかね〜(←と言いつつオープニング的な雰囲気を出すためのBGMを流し始める)」

 

 

BGM R-TYPE TACTICSU メインテーマ (エンディングver.

 

 

PL1PL3 「こ、この曲は……ッ!?(←色々原作を思い出して思わず身悶え)」

GM 「あ、私は場面の雰囲気の解説とかを省略するためにBGMを場面場面で使っていきますので、セリフとかちょっと聞き取りづらかったりしたら言ってくださいな〜。てなワケではい、PL1さんから」

PL1⇒以下テイトク 「はい、まず名前がテイトク・ボー・ブラッシェ。日系ドイツ人、30過ぎの男でございます。さっきもちょっと言ってた通り、スキルは《戦略眼》や《指揮》などのサポート系スキルと、《情報処理》や《交渉》、《拷問》(←なぜかイキイキと)などの情報収集用スキルがございます。拷問だ! とにかく拷問にかけろ! 説明は以上!」

GM 「……毎回テストプレイで《拷問》スキル入れてきますな(汗)」

テイトク 「え? 必須だよね? いや必須ですから(キリッ)

GM 「必須じゃねーよ!!(汗)そのスキルポイント1点、《指揮》に回したら……いや何でもないッス。そこはもちろん自由ッス(遠い目)

 

 

 先ほどすでに話題に出ていましたが、テイトクが駆るのはヴァナルガンド級巡航艦。本体部分、艦首主砲、艦橋砲台と、巨大な船体の3か所からそれぞれ攻撃が可能です。つまり、テイトクはほかの機体が1ターン1回しか攻撃できないのに対し、最大で1ターンに3回も攻撃が可能なのです。

 ただし、戦艦の武器の命中率はかなり低く、手数は多いのですが「仕事をしない」と原作ゲームでもよく言われる性能。そこで味方の判定値を上げるスキル《指揮》や、戦闘時に先手・後手を選ぶ権利を取りやすくなるスキル《戦略眼》で、サポート役になっているのがこのテイトクの渋いところ。さらに外交値と知性値が高いので、戦闘以外の場面でも、情報収集では大活躍が見込めます。

 

 

搭乗機データ

 

 

PL2⇒以下ガリレイ 「では続いてこちらのキャラを。名前がガリレイ・ウェーバー、男性、22ってことで」

GM 「……ん? ウェーバーってなんか、《狙撃》とか持ってそうな名前だなぁ」(←『フルメタル・パニック!』にそんなナンパ色男の狙撃手がいました)

ガリレイ 「《狙撃》6レベルです

一同 「うぉぉい!?(汗)

ガリレイ 「まぁ、名前がガリレイなのも『G』だからです。さすがにゴルゴはやめておきました(笑)。R戦闘機は流星派のストライダー(バリア波動砲装備型)、仕事としては非破壊特性のあるフォースで相手を足止めしつつ、《狙撃》で射程を伸ばした爆雷をうまく当てに行きます」

GM 「うーむ、いきなりこの特殊な機体を使ってくるとは……まぁ、いいテストケースになりそうだな(←TEAM R-TYPE的な表情で)」

ガリレイ 「あと、今回は初心者の方が多いということで、キャラクターの性格も分かりやすく、ウェーバー君なんで女好きです」

GM 「ああ、口さえ開かなければ美男子と……って、あれ? でも外交値、10だよ?」

ガリレイ 「私は女好きだとは言いましたが、色男だとは言っていません(笑) おっじょーーーさーーーーーん!!」(←『爆れつハンター』のキャロのノリで)

テイトク 「全艦クルーに告ぐ! 拷問だ! ウェーバーを拷問にかけろォォー!! ヒャッハー! イエー! イエー!!」(←とても生き生きと)

GM 「ま、まぁ外交値は内面も含めての数値だから、ウェーバーばりの色男だけど、ナンパで人からは軽蔑されるって感じかな?(汗)」

 

 一部のR戦闘機が使用できる補助兵装・フォースは、機体に合体することでレーザー兵器の発射用機構となるほか、分離させると強力な体当たりを敵にお見舞いすることもできる、頼もしい武装です。その中でも流星派(シューティングの『R-TYPE』世界から次元を超えてやってきた人々)の機体が持つフォースは、シューティングシリーズの『R-TYPE』に準拠し、なんと敵の攻撃を受けても一切ダメージを受けない、一部の攻撃以外に対しては完全無敵の優秀な壁役ユニットです。

 そして爆雷は、チャージ武器には劣るものの高威力。射程に難がありますが、そこを《狙撃》でフォローするという、中距離支援攻撃役として非常に優秀な組み合わせを使っています。ただし《狙撃》は精神点10点を消費するスキルなので、使いどころが肝心です。

 

 

 

 

PL3⇒以下ユージ 「では、続いて……名前は渦頭ユージ。この世界の表記だとユージ=ウズガシラになるのかな?」

GM 「……PL1さんもでしたが……名前を伏せて出さないようにしているのに、ご本人の某所でのお名前がにじみ出てくるキャラクター名なのは気のせいですかね?(汗)」

テイトク 「気のせいですよ!(←爽やかに)」

ユージ 「年齢は24歳、性別は男性ですね。スキルは《計算射撃》や《予測回避》、《医療》や《知識(バイド)》のほかに、特殊スキル《サイバーコネクト》がLv3です。搭乗機体はR-9Cウォー・ヘッド。戦闘では範囲が広い波動砲や亜空間潜航、普段は知性値を使った判定などで部隊に貢献できればと思っています。性格としては……頭でっかちなもやしですかね(笑)」

テイトク 「そして女装させられる、と……(ボソリ)

ユージ 「なんでだよ!?(笑)

PL4 「レイ●ちゃん枠ですね(笑)」(←テイトクのPL1さんが制作する動画に、そんな薄幸の美男子が登場します)

 

 

《サイバーコネクト》は常にR戦闘機での攻撃や回避の判定に、精神点などの消費なしでボーナスを与えてくれる強力なスキルですが、その分機械と直接神経を接続していく弊害から、精神が病んでいくというペナルティーがあります。そんなところにTEAM R-TYPEのマッドサイエンティスト御用達の《知識(バイド)》を持っているあたり、ユージはレ●ンちゃん枠かはさておき、いつとんでもないことになってもおかしくない、実に強烈なキャラクターであると言えましょう。

搭乗機のウォー・ヘッドは、「四肢切断」などでおなじみ『R-TYPEU』の主人公機ですが、本作の世界観は『R-TYPE TACTICS』シリーズに準拠しているため(『TAC』の世界が舞台です)、『TAC』世界の仕様になります。四肢切断などの処置がなくとも乗れる優秀な強化戦闘機で、威力は多少低いものの広範囲を薙ぎ払う拡散波動砲に加え、高い機動性と、亜空間に潜航して視認されなくなり、障害物などを通り抜けて高速移動できる能力「亜空間突入/帰還」をも併せ持っています。

 

 

 

 

PL4⇒ケイ 「では最後に……名前はケイ・マツリギです。男とも女とも取れない名前にしてみました。《幼体固定》レベル7ボクっ娘です(笑)」

ユージ 「キターーーーーー!!(笑)

テイトク 「メモには『幼女』と書いておこう(笑)」

ケイ 「見た目は幼女ですけど、実年齢は24歳ってことで」

ガリレイ 「その実年齢は部隊内では公開してるんですか? それとも年齢不詳? ビスケみたいに」(←『HUNTER×HUNTER』)

GM 「え、あれ念じゃないの!? 幼体固定だったの!?(汗)」

ケイ 「部隊的には知らせておかないと(笑)」

ユージ 「部隊でも《幼体固定》レベル7となると、いろいろ扱いにも気を遣うでしょうし……《医療》スキルを持ってるから、こちらがその辺の関わり持ってそうですね」

ケイ 「あ、フラグが(笑)」

ユージ 「……なんかこのキャラがロリコンになりそうだな(汗)」

テイトク 「イイネ!(サムズアップ)

 

 

《幼体固定》7レベルというのは、本当に取り返しがつかない段階の一歩手前です。ケイは見た目10歳〜12歳前後の肉体に精神が引っ張られ、実年齢24歳でありながら精神退行が進んでかなり幼い性格になっており、社交的な振る舞いが難しくなっています。さらに無理な幼体固定のせいで、肉体が衰弱、筋縮小を起こし始めています(子供では無理があると思われる外交値を用いる判定、ならびに肉体値を用いる判定すべてに−35%の修正)。

しかしその分、《サイバーコネクト》に輪をかけてR戦闘機の操縦能力には優れており、なんと7レベルなら常に消費なしで、40ものボーナスを得られます。開発レベル2の機体の中ではダントツの機動性を誇る機体、ピース・メーカーに乗ることで、その回避率の判定目標値は140%に達するのです。

 

 

なお、このようにGMが設定したシナリオの敵の強さに対して戦闘バランスを崩しかねないキャラクターがPL側にいる場合、戦闘の緊張感を保つために、GMは敵の機体に遠慮なくボーナスを加えても構いません。理由としては、敵を全員《サイバーコネクト》処置者に変える、何かしらバイド的なものでなんかパワーアップしている(ぇ)などと宣言しておけば無問題でしょう。

 実際、今回のシナリオでも、GMはケイの回避率140というずば抜けた数値と(ユージの108%と比べれば一目瞭然でしょう)、さらにガリレイのストライダーが非破壊特性のフォースを持っていることを加味し、一部の戦闘時の敵機体数や判定値への修正を、この自己紹介中にこっそり書き換えています。ちょっとずるいと思われるかも知れませんが、セッションでの戦闘の緊張感、強いてはセッション全体の面白さ(あっさり敵が倒されても、つまらない物語になってしまうでしょう?)を維持するための処置ですので、きっとPLやTRPGの神様も許してくださることでしょうフフフフフ(邪悪な笑顔)。

 

 

※こちらはテストプレイ段階での能力です。テストプレイ終了後、ルールブック上では「再移動」の削除、ロックオン波動砲の威力低下(50×3)という変更が加わっています。

 

 

GM 「で、POWアーマー乗りとして、さっきも話に出しましたが、昨日のテストプレイに登場したシエスタ・ナポリアーノという整備員が加わりますね。昨日はサンプルキャラクター『整備班員・兼・R戦闘機乗り』のデータそのままでしたけど、ちゃんと成長させましたよ! NPCなので残機ポイントはないですけど!

ガリレイ 「年齢は20歳でしたっけ」

テイトク 「前回は《欺瞞》で《オールテクニクス》を使った整備の仕事をサボって、私に《拷問》される役でしたね(笑)」

ユージ 「何精神点の無駄遣いしてるんですか!(笑)」

GM 「はい。今回もそのままで、『めんどくさいッス〜』としょっちゅう仕事をサボっている下っ端です。あと、せっかくなので汎用に何枚か用意したNPC用イラストから……あー、女性キャラは二人分しかない……イメージ的にはこれですかね?(と言いつつ下イラストを出す)」

 

 

 こちらのGMBGMに加えて、セッション中にはキャラクターのイラストをPLたちに見せることが多々あります。こちらも特徴を口頭で解説する時間と労力を節約するため、ならびにキャラクターへのイメージを固めてもらったり、感情移入をより強くしてもらうためです。

「このNPCはイラストまで用意されたんだから重要人物だろう」などと、TRPGに慣れたPLにはシナリオを裏読みされる可能性もあるのですが、今回は初心者の人も多いので、むしろシナリオへの導入の一環になるかと思います。イラストを使わないセッションでも、「俳優の●●みたいなおじさん」「あのアニメの●●みたいな女の子」などとイメージしやすい導入を伝えると、プレイヤーがよりそのNPCに対してロールプレイしやすくなるのでオススメです。

 あと、このGMには絵心の無さに加えて、カラーイラストを描く技術は一切ないですので、このような鉛筆を使った稚拙なイラストばかりで心苦しいですが、何とぞご容赦を(汗)。

 

 

 なお、彼女が搭乗するPOWアーマー改は、完全な補給用支援機体です。一応デコイを出して敵を引きつけることもできますが、戦力的にはあまり期待できないと言えましょう。

サボリ用に取った《欺瞞》スキルですが、これを持っているとデコイの操作がうまくできるようになるので(デコイの回避判定にパイロットの能力値やスキルを反映できる)、偶然功を奏したりはしていますが……。

 

 

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GM 「では、キャラクターの紹介も終わったところで、早速セッションを始めましょうか!」

一同 「おぉー!(ぱちぱちぱちぱち)

ガリレイ 「うーん、でもHPに書いてあった、シナリオのタイトルがねぇ……(笑)」

GM 「ええ、今回のシナリオのタイトルは『コハクイロノソラ』ですが何か?」

ユージ 「生きて帰れる気がしない!(笑)」

ケイ 「幼体固定で琥珀(こはく)とか……(笑)」

ガリレイ 「そこの空なんでしょうかねぇ。地球かなぁ?(笑)」

 

 

 バイドに侵食された人間は、まず瞳孔周辺部が琥珀色に変色していき、やがてその視界に映る景色がすべて夕焼けの色……琥珀色になっていく、というのは、『R-TYPE』原作でもおなじみの設定です。もちろん『R-TYPE TRPG』でも、この設定は踏襲しています。

 

 

ガリレイ 「偉い人が『当たらなければどうということはない!』って言ってました!(笑)」

ケイ 「あ、あと始まる前にちょっとトイレ行ってもいいですかね?(汗)」

GM 「あ、どうぞどうぞ! セッション中もトイレに行きたくなったら、中断とか気にせず遠慮なく言ってくださいね。じゃ、煙草休憩とかも挟んでからセッションを始めるとしますか〜」

 

 

 休憩を終え、いよいよ準備完了となったPL一同とGM

 今ここより、一つの物語……『R-TYPE』の世界の片隅、宇宙に名を馳せた原作ゲームに登場する英雄たちとはまた別のところで、人知れず戦っていた傭兵たちが駆け抜けていく物語が。

このPLたちだけにしか作れない、PLたちが自らのキャラクターを主人公たちとして演じ、紡いでいく物語が始まります。

 

 

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